カテゴリー:日々清々 更新日時 2022/09/09
おしっこが近くなる。夜何度も目が覚める。老眼で読みづらい。聞こえづらい。(聞こえないのではなくて、言葉の聞き分けが難しくなる)たまにむせる。あちこちが痛くなる。云々
診察室の「おじいさん」「おばあさん」の話ではない。
67歳医師である「私」の話。生活に支障が出るほどではないが、しみじみと「老化」を実感中なのである。ただし、私はこのことに悲観しているわけでもなく、自分を卑下しているわけでもない。むしろ、「いよいよ来たか」と自分に起きている変化を面白がっている方が強い。
仕事柄、多くの高齢者を診療し、地域で長く医療をしていることで患者さんたちの伴走者的な立ち位置で長くお付き合いをさせてもらってきた。そのおかげで、様々な「老化」を目の当たりにさせてもらっている。私の身に起こっていることはどれをとっても既知のことに過ぎない。
そう! これらはとても当たり前の生物としての人間の成熟の大団円なのだ。
とはいえ、患者さんたちの中にはこれらのことを気に病んだり、まわりに迷惑かけまいとしてがんばった結果、かえってサポートする人たちの負担を増やしている方もおられる。また、認知症の認識が本人と家族の間にギャップがあって双方が辛い思いをしていることも少なくない。
そんなとき「67歳 医師」は役に立つ。実感をこめ共感をこめてお話しできるのだ。共に地域を生きてきた仲間として、共に歳を重ねていく医療機関と医師と患者さん・家族と地域。これが「地域医療」の最大の利点であり、それに携わる者の大きな喜び。
だから、「どや顔」をしてこれからも「67歳 医師」でがんばります!!
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