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老健・クリニックへの転換と 最期までこの町で

カテゴリー:地域で医療する楽しさ 更新日時 2017/07/05

 医療法人社団三意会我妻病院が介護療養型老人保健施設あづまの里とホームケアクリニックあづまに衣替えをして、5年が過ぎました。地域で必要とされる医療機関でありたい、必要とされることをきちんと提供していきたいと考えての業態変更でした。

 高齢化が進み、医療と介護の両方が必要な人たちが増えるであろうことや、今後ますます在宅医療が必要となるであろうこと、そして、こんな小さな町に病院が二つあることが無理だと思ったからこその変更でした。

 変更した結果、私たちの仕事が楽になることはありませんでしたけれども、地域包括ケアシステムのめざすところ、「住みなれた町で最期まで」を支える一助にはなったかなということと、足寄町の医療費の削減には役立ったかなと思っています。

 医療型老健ですので、一定の医療行為をします。患者負担や介護保険の負担はありません。私たちの事業所内でなんとか工面します。肺炎や腎盂腎炎など施設入所高齢者に多い感染症は、不思議なことに適切なケアにより激減し、必要となった場合でもおおむね一週間の抗生物質の点滴で回復されます。そして、がんや衰弱など治る見込みのない方や、老衰などの方はご家族とのご相談のもと、施設で看取りをさせていただいてきました。それは、そうした方たちにその時点で必要なのは医療ではなくて、充分なケアだと確信しているからです。

 この五年間で60名の方が私たちの施設で亡くなりました。すべての方たちにご満足いただけたかはわかりませんが、私たちはそのときそのときを大切にその方たちのいのちと向き合ってきたと思っています。

 「地域に開かれ共に創りあげる 医療 介護」

 「地域と共に豊かないのちを支える 医療 介護」

 私たちの法人理念です。これからも地域の方々と癒し合い、育て合いながら豊かないのちを支えて行きたいと思っています。

 五年間ありがとうございました。
 これからもよろしくお願いいたします。

家で療養すること 家で死ねるということ シンポジウム発表

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