カテゴリー:地域で医療する楽しさ 更新日時 2009/01/04
2009年が始まりました。あっという間に2008年が走り去り、毎年、年々過ぎゆく時のスピードが増しているように感じます。
昨年は3人の学生と1人の初期研修医が私達の病院を訪れました。
今年は5人の初期研修医と1人の後期研修医が私達の病院で、共に学び、働く予定になっています。
私にとって、若い人と共に学び働くことがこれほど楽しく好きだとは、5年前には考えもしなかったことです。
教えるのが好きだな、と思いました。 教えることは、学ぶことです。教えるために学び、教えることでまた新たな学びが生まれます。
Teaching for learning. Lerning for Teaching.
若い研修医の方たちに伝えたいことは、このことに尽きます。教える相手は自分より下の研修医でもコメディカルでも、もっと言うと患者さんや家族や地域の未病の方々でも、いいのです。
教えることで学ぶことにたくさんの深い意味があります。
そ れは、教える=共に困ってみる だったり 教える=共に探ってみる ということがあって始めて、学ぶ側に学びの姿勢が生まれてくると思うからです。患者主 体であったり学習者主体であったり、ということすなわち自らの問題として病気を考える、自らの問題として学びを考えるという主体性なしには、行動変容は生 まれないと思うからです。
知識の習得は学びのほんの一部です。取得した知識を仕事やひいては自分の生き方まで活かして初めて、学びが自らの血肉となりえるのだと思います。
今年、54歳になります。この年になっても、まだまだ知らないことがたくさんあり、まだまだ自分の中に育つべき種があると思います。
未熟であるということかもしれませんが、自らの未熟に気がつけるのもまた、自分育ての大きな因子だと思って楽しみながら自分や周りの仲間たちを育て、いくつになっても、学べることを喜びとして、新たな年に向き合いたいと思います。今年もよろしくお願いします。
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