ドクターブログ たくさんの小さな光に囲まれて

それぞれの場でがんばっている女性医師たちよ

カテゴリー:地域で医療する楽しさ 更新日時 2008/09/09

「にぽぽ」という地域医療の担い手を育成する後期研修プログラムを提供しているNPOがあります。
  「地域医療の崩壊」などといわれていますが、昔から地域に医者が潤沢にいたことはありません。その理由は様々ですが、大学や大きな病院の研修医の指導にお いて、地域での医療実践は教える人もいなければ、その喜びを伝える人もいないというところに根本的な課題がある。と札医大の山本先生が立ち上げました。
 そのマッチングプレゼンテーションに参加してのこと、嬉しいことがありました。後輩の女性医師で、「先生のことは、どこかでずっと意識していました。先生は10年たっても変わらない」と褒めてくれた先生が居たのです

私の記憶にはないのですが、10年くらい程前の私の発言があまりにきびきび?していたので、ちょっとおっかなびっくり。でもその背中をずっと見てきたと、どこかで目標にしていたとも、いうようなことを言われました。
 うれしかった。
 どの病院にも、あるいは自分自身をとっても課題も問題もかぎりなくあるけれども、それを乗り越えたり、あきらめたりしながら、歩みを続けていると、自然に地平線は広がっていくような気がします。
 変に力んだりしないで、あるがままを受け容れながらでも前進をし続けること。継続という力を信じること。
 そう、思い思いしながら続けてきた私の背中を見て、同じ領域で頑張っている女性の医師がいたんだということが逆に私の大きな励みともなりました。
 そんな後輩のためにも、背筋を伸ばして頑張ろうと、あらためて思ったのです。
  私は女性医師の会の理事もしていますが、女性医師の会も増えていく女子医学生 女性研修医 女性医師をサポートすることを目指して活動しています。未だ男 性職場の感のあるこの領域で、女性医師のキャリアデザインやライフワークバランスを共に考え、支え合い、そしてプロフェッショナリズムを共有しながら、一 定の地位と役割を果たしていく後進の支援をしたいと思っています。
 頑張っているあなたの背中をだれかがちゃんと見ています。辛いときには励まし合って、支え合って、がんばりましょうね

限りある命。だからこそ 死の臨床研究会年次大会のお知らせ

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